2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義」  中島岳志

政治史にまったく関心をもてないボクにはこの面白さはキャッチできなかった。こういう作品を心の底から楽しめない自分はなんか不幸な星の下に生まれてきたように感じる。主人公のラース・ビハーリ・ボースはインド独立運動を指揮する革命家。チャンドラ・ボ…

「虐殺器官」  伊藤計劃

著者は最近亡くなったそうです。つまりもう新作が読めないってことですね。こんな悲しいことはないですよ。そう思います。 911後の近未来、世界各国では紛争が多発するようになったが、どうもその裏には一人の男が暗躍しているとの情報が入る。主人公はテロ…

「ゴールデンスランバー」  伊坂幸太郎

流行りものは流行ってるときに読まないと意味ないのではないか、とは思いつつも読んでみた。ちなみに「オーデュボンの祈り」と「死神の精度」はいまだ積ん読中。 巨悪と一人孤独に闘う一般市民。この設定だけで燃えるけれど、それよりも自陣があまりに貧弱す…

映画「スラムドックミリオネア」 ダニー・ボイル

これまで観てきた映画に関わらず、フィクション体験の全てを肯定する映画。 公開された時からかなり評判のいい映画であったけれど、楽しみに今まで取っておいた笑 とにかく評判通りの名作でした。 ラストのシーンにボクは大いに感動した。それはひとりの不遇…

映画「さよなら、僕らの夏」

あまりにも衝撃的なラストになってしまったので後半はずっと、「え、これで終わり?終わっちゃうの?まさかそんなことないでしょ(笑) え?ええっ?」てな感じでぜんぜん映像に集中できませんでした。 いじめっ子といじめられっ子の関係を周囲の人間関係まで…

「秋葉原事件 加藤智大の軌跡」 中島岳志

ちょっとした調べ物のついでに「秋葉原事件」について知りたくなったので読んでみた。タイムリーなことに契約社員の食品農薬混入事件が先日起こって、会社への不満、雇用の不安が犯行の動機といった報道が大きく取り上げられており、やや構造が秋葉原事件を…