映画「アクト・オブ・キリング」

 いろんなサイトで絶賛されてたので見てきました。連休中することなさすぎたし。重度の5月病です。

 1965年にインドネシア共産主義者をジェノサイドした実行者らが、かつての自分たちの行いを再現し映像化する過程を、ジョシュア・オッペンハイマー監督がドキュメンタリー映画にするというぶっとんだ作品。

 「俺たちならやれる もっとサド的に ナチス映画よりもひどいやつを」「拷問に使えるいいロケ地があるんだ」とか、犯罪者集団はノリノリで撮影に臨んでいます。アイデアとして非常に高い評価を受けていますけど、殺人者が嬉々としてその殺害の手法について述べるシーンが多く醜悪そのものです。途中でたびたびはさまれるナンセンスギャグはちょっとおもしろい。

 実行者らは、かつての共産党政権をクーデターで打倒した英雄として現在もなんの刑罰も受けることなく生活しています。そこに対する批判なども作品にはなく、その生き様がほとんどインタビューもないまま映し出されるのは、圧倒されます。もちろん作品としてのオチも用意はされているんですけど、ボクはあんまり好きじゃなかったですね。

 

f:id:masamoto23:20140506011557j:plain