映画『新しい靴を買わなくちゃ』

映画『新しい靴を買わなくちゃ』鑑賞。カワイイ大人女子
中山美穂42歳。向井理30歳。ここに一番注目してた

さいきん40代でも「女子」ですから、そういう綺麗な中年女性の生き方みたいなのを描いた映画を想像してました。北川悦吏子が監督やし、時勢に乗った作品なのかなと

前作の『ハルフウェイ』は進路に悩む高校生カップルの話で、割とボクには斬新なテーマだったので楽しめました。人物のウスラ寒い会話も引き継がれています

実際、ちょっと前までは40歳・未婚・子なしは「負け犬」とか言われてたのにずいぶん世間の流行りも変わった気がします。相手役が向井理というのがよかったです。去年『僕たちは世界を変えることができない。』で大学生を演じていたのかと思うと、驚愕しますが・・・

ただパリで単身働く女性というのは、どれだけ女性を取り巻く環境が変わっていたとしてもやや設定として共感しづらいですよね。ぶっちゃけ観終わった後も、よく意味が分かりませんでしたし

以前に北川悦吏子がツイッターを扱ったドラマを作って「ツイッターの仕組みも分かってない」と炎上しちゃった感じで、ミスった作品かと・・・

終盤で向井理中山美穂に別れを告げて日本に帰ることになります。
ここで特に観客に驚きはありません、というのはこのパリでの恋愛は始まった瞬間から向井理の「帰国」という終わりを前提にしているものだから。普通なら、仕事と男で悩む葛藤が描かれているはずですが、強くなった40代女子はいきずりの男には目もくれません。もちろん見ている方も当然その結果を予想している訳だから、悲嘆に暮れることもありません

ところで、桐谷美玲という綺麗な方が向井理の妹役で出演してるわけですが、彼女はパリで画家をしている彼氏に会いに来ます。その真の目的は彼に結婚を迫ることなのですが、帰国間際に「私がパリに来てもいい!あなたが日本に戻ってもいい!」と叫びます。痛いです

まったく意味の無い演出だったのか、と疑問に思ったボクはアホです。つまりこれは従来の結婚をゴールとした恋愛との対比だった訳です。今更テーマがそれ?って感じもしますが、非常に見せ方が慎ましく、わざとらしくありません

「物分かりの悪い女を演じる物分かりのいい女」は衝撃です

・・・なんかもうめんどくさいのでこの辺でやめます
やっぱり北川悦吏子はいいです。
ビューティフルライフ』なんて無かったんやっ!

印象に残った台詞は綾野剛
「い、いや・・・おれ結婚とか無理だから」にしときます